個性あふれるブロガーと共に、これまでにも沢山の製品・サービスのPRを行ってきたdrip。昨年は創業60年以上の歴史を誇る老舗革小物ブランド「PRAIRIE(プレリー)」とタイアップし、記事を製作しました。

時代が変われば財布も変わる。Prairie GINZA(プレリーギンザ)の名刺入れを財布にするという新提案。 – monograph

上質なコードバンを職人のこだわりで仕上げる。見た目に惚れたPrairie GINZA(プレリーギンザ)の長財布 – DRESS CODE.

自分への退職祝い。ブライドルレザーの名刺入れとベルトを『Prairie GINZA(プレリーギンザ)』で新調しました – トバログ

若者が今、本当に欲しい革製品を作りたい

どうしても“大人”の持ち物というイメージが強い革製品。そのためか、売り場を訪れてみても、若者の心を揺さぶる革小物は少ない印象があります。

ただ、これまでのPRを通してdripの堀口・平岡が感じたのは「若者も革製品が好きという思いは変わらない」ということ。

また、革という素材そのものが持つ普遍的な魅力を、記事の反響から改めて実感しました。

このような想いから、老舗革小物メーカーであるPRAIRIEと、20代の2人が創業し、革やモノに強いこだわりを持つブロガーが多数所属するdripがタッグを組んで「若者今、本当に欲しい革小物」を企画・生産する運びとなりました。

この連載ではPRAIRIEとdripが協働し、オリジナルの革製品をゼロから作り上げていく様子やその裏側を公開します。発売予定は2018年末、冬。どんな革製品ができあがるのか、私たちと一緒にその過程もお楽しみいただければと思います。

革ベルトづくりから始まったPRAIRIEの歴史

まずは、今回一緒にものづくりに取り組むことになった「PRAIRIE(プレリー)」について簡単に紹介させていただきます。

百貨店に行けば必ず見かけるであろう「PRAIRIE」は高品質でありながら、その時々のトレンドを汲んだデザインを提案し続ける日本屈指のレザーグッズファクトリーです。

そんなPRAIRIEの始まりは、今からおよそ60年前の1957年。創業者である清水孝祐氏(現プレリーグループ会長)が清水製作所を創業。主としていたのは、革ベルトづくり。少ない資本で事業を展開できることに目をつけたからでした。

職人の数が少なかった当時、革の縁を返す作業に時間の短縮を目指し、へり返しラッパを独自に発明。手作業の約50倍以上のスピードでこなせるようになるなど、作業効率が格段に向上させます。

70年代からは、ベルトのOEMのみならずライセンス事業にも国内でいち早く進出。それまでに培ってきた品質の高さを武器にBALENCIAGAやLACOSTE、DAKSなど、海外の名だたるブランドと契約を結び、財布やキーケース、バッグなどの革小物の生産をスタートします。

2000年代からは、ファクトリーブランドであるPRAIRIE GINZAに注力し、2003年にはその第一号店となる「Le Prairies」を銀座にオープン。

「PRAIRIE」の名は一躍、全国区へ。 創業から60年経った今日も、妥協を許さない職人の技術と洗練されたデザインで“常に時代の先を読んだ”新しい革小物を提案し続けています。

若者による「革モノ座談会」を開催

PRAIRIEとdripの革小物づくり、はじめに行ったのは、同世代へのヒアリング。

『若者が本当に欲しいものってどんなものだろう?』 作り手のみの意見だけなく、せっかくなら沢山の同世代たちと一緒にものづくりをしてみたい。

しかし、ただアンケートだけしても本音は聞き出せない。 そこで企画したのが「革小物好きで一緒に語ろう!」という趣旨のイベント。

当日には、男女総勢19名の革好きが集い、熱く革について議論を交わしました。

『買ったときよりも、経年変化によって美しさが高まっていく』、『使い込むほどに自分のものになっていく感覚が好き』と各々が革小物への熱い想いを語ります。

また、今回印象的だったのが持ち物はより小さく、少なくしたい。そんなミニマルな暮らしを志向する若者の姿。

社会が変われば、当然、これまで当たり前だった製品のあり方も変化していきます。電子決済の普及により、現金を持たないキャッシュレス化が進む今日。そもそも現在の財布の形は、本当に正しいのでしょうか?

そんな本質的な意見も飛び出した今回の座談会。開始から終了まで『革のここが好き』、『もっとこういうものが欲しい』、『ここを変えたらもっと良くなるのでは?』と意見が尽きることはありませんでした。

そんなイベント全体を通じて、今の若者たちが革製品に求めているものは大きく2つであるということが分かりました。

  • これからの時代に沿った、より小さく取り回しのきく「財布」が欲しい。
  • 経年変化を楽しめる「本格的な革」がやっぱり格好良い。

この2点はdripの堀口・平岡も同意見。作るべき革製品のイメージがなんとなく湧いてきました。 イベントにご参加いただいた皆様、ありがとうございました!イベントの詳細はこちらからもご覧いただけます。

【若者による革モノ座談会を開催しました!】

革素材を深く知るべく、革の展示会へ参加

少しずつ作りたい革小物のイメージが固まってきた私たち。同時に『革についてもっと知りたい!』という想いが膨らむように。

そんなときPRAIRIEさんからお声掛けいただき、5/24・25に台東区で開催された第98回東京レザーフェアに勉強と理想の革探しを兼ねて、dripの堀口、平岡でお邪魔してきました。

革の展示会に来るのは、もちろんはじめての私たち。会場へと足を一歩踏み入れた瞬間に感じる革の匂いにちょっと圧倒されつつも中へ。

一面見渡す限りの革、革、革。見たことのないほど沢山の種類があちらこちらに並びます。素人の私たちからすると、一見どれも同じように見えますが、触ってみると微妙な違いがよく分かります。表面の質感、厚み。しなやかさ。

見たことのない珍しい革に思わず目を奪われつつも、理想の革小物を作るために取っておきの革を探します。

普段から革小物を愛用している私たちですが、もともとの素材、鞣し方、その後の加工と、革の世界は本当に奥が深いと再認識させられました。様々な革に触れたことで、革モノ座談会で浮かんだアイデアが少しずつ具体的になってきました…!

運命的なレザーとの出会い

会場を見て周り、革について少しずつ知識を深めた私たち。そんな中、「若者に向けた革小物を作りたい」という私たちの考えに強く共感してくださるタンナーさんと出会います。『せっかくだから、特別に…』と、担当者さんが裏にしまっていた秘蔵のレザーを見せてくれました。

通常のレザーは表面からオイルをなじませていくのに対して、この熟成レザーは、オイルを表裏の両面から染み込ませたもの。

そしてその状態でなんと半年以上も寝かせることでこの深い色味に。 質の良い革は密度が高く“ぎゅっと”詰まっている感じがしますが、この熟成レザーからも同じ印象が。

他の革とは違って新品状態でも長年使い込んだような艷やかな輝き、そして厚手ながらもしなやかな質感。 「ここからさらに使い込んでいくと、革はよりなめらかに、綺麗な光沢を放つようになるよ」とのこと。

革モノイベントで意見が多かった“経年変化が楽しめる本格的な革”という条件にも合致します。 気づけばその場で『ぜひ使わせてください!』とお願いしました。

しかし、なぜこの革が裏にしまわれていたのか、その理由が分かります。

『このレザー、まだ製品化するかどうか決まっていないんです。』

聞くと、オイルを染み込ませた状態で約半年間寝かせてエイジングすることで、この独特な風合いが出るそう。ただ、このエイジングは湿気や温度など気候によっても左右されるので、同じ仕上がりに調整するのが非常に難しいとのこと。

また、革を半年ものあいだ寝かせておく場所の確保も必要になるので、タンナー側にとって負担が大きく量産が難しい革なのだそう。

ただ、せっかく出会えた貴重な素材。すっかり惚れ込んでしまった私たちはタンナーさんに再度お願いし、見せていただいた熟成レザーを使って、今回製品を作らせていただけることに!

ということで、普通ではなかなか出会えない特別な革素材を手に入れた私たち。今後は、この革を使って製品を開発していきます。

製作は現在も着々と進行中。次回の経過レポートもお楽しみに!

日本製革製品専門店 |プレリーギンザ(PRAIRIE GINZA)