前回の記事はこちら!→「vol.2 カジュアルかつ柔軟に。様々な意見をもとに、理想のバックパックが形になった!」
堀口、平岡に高澤けーすけさんが加わり進行中の、新しいバックパックの開発。
前回の話し合いの結果、新たなバックパックはFLOORPACKをベースとしつつも、「日常使い」と「柔軟性」をコンセプトにした別ラインとして開発していくことに。
そして、素材や色は仮の状態で、第一弾のサンプルが完成したのでした。
サンプル第一号で気になった点
・違和感のあるバッグの厚み
初めて実際に形になったことで、第二弾サンプルへ向けての修正点も見つかりました。
例えば大きさ。ガジェットなどを持ち歩くことを想定して、FLOORPACKより収納部分を大きめに制作をお願いしました。
しかし、実際に形にすると少し違和感のあるサイズになってしまったため、厚みを削ることに。
・一度は省いた天部のポケット
また、丸みを帯びた形状の邪魔になりそうとのことで、FLOORPACKに付いていたポケットを今回のサンプルでは取り除いていましたが…。
実はFLOORPACKでも意外と反響の大きかった天部のポケット。
サンプルで形にしてみたところ、やはりここに収納スペースがないとバッグの使い心地が大きく変わりそう…。見た目を優先して機能が削がれては本末転倒なので、今回は使い勝手を妥協せず天部のポケットを復活させることに。
・側面からのアクセス性を上げる工夫
また、側面から下部の収納スペースにアクセスできるジップについても、けーすけさんからは、側面にWジップで開閉できる機構を採用したいとの意見が。
前面にある大きなジップを開かなくても、ワンアクションで取り出したいものだけにアクセスできるWジップ。
カメラバッグによく用いられる仕掛けですが、各所に確認した所、この機構を使っても問題ないとのことで、次回のサンプルでは採用することに。
こうして必要な改善点・修正点を洗い出し、工場側にサンプル第二号の制作を依頼しました。
ナイロンで制作した、サンプル第二号が完成。
製品版をイメージしてナイロン生地で制作して頂いたサンプル第二号。
今回のサンプルもなかなかの出来栄え。徐々に今回の製品開発における完成形が見えてきました。
・天部ポケットの復活
一度無くすことで重要性に気づき、再び元の仕様に戻す、といった紆余曲折は製品開発につきもの。
今回、天部ポケットの有無をサンプルにしながら検討することで、改めて使いやすいポケットの数や配置を再考する良い機会になりました。
・各開閉部分にポケットを配備
そんな天部ポケットの試行錯誤を経て注目したのは、前面や側面にある開閉部分の裏側。
大きなメイン収納部分へのアクセス性が高いぶん、ここに小さなポケットがつけば、細々とした持ち物の出し入れも楽になりそうです。
次のサンプルでは小物をさっとしまえるように、収納場所を増やすことに。
・前面の開閉部分の形を微調整
また、ナイロン素材にして違和感が生じたのが前面の開閉部分。固めだったフェルト生地のサンプル第一号と異なり、少し潰れてしまったような見た目になってしまいました。
そのため、次回サンプルではより丸みを抑えて角張ったデザインに変更することに。
機能面でもデザイン面でも今回のバッグの最大の特徴だからこそ、丁寧な調整を行います。
・重要なバッグ本体の素材
また、ここまで仮で進めていた素材や色はここから決めていきます。
バッグの雰囲気や機能性、コンセプトにも大きく影響する本体素材。
今回のバックパックのポイントの1つが「日常使い」。そこで、軍隊の装備などにも採用されているほど耐久性の高い、INVISTA社の「CORDURA®BALLISTIC NYLON」を選びました。水や汚れ、摩擦などに強く、天気や環境、用途を選ばず使えます。
その中でも今回は、柔らかく軽い「BALLISTIC AIR」を採用。目が細かいため上品な印象を与えつつ、強度や軽さに関しては日常使いに最適なバランスを目指します。
これらの改良点や変更を伝え、次のサンプルの完成を待ちます。
ほぼ完成形に近づいたサンプル第三号
そして、素材も製品版で使用するもので制作していただいた、サンプル第三号が到着。
ハリのある素材と、それに合わせて開閉部分の形や位置を微調整したことで、外観上のバランスもかなり良くなりました。
ここまで盛り込んできた多くの機能の出来も上々。実際に背負ってみてもかなり好印象です。
・人気の熟成レザーと真鍮色をアクセントに
上手くはまったのが、バッグのアクセントになる素材選び。
ハンドルやジップの引き手に使用した革素材は、dripでも人気のオリジナルレザー「熟成レザー」に。
また、金具は真鍮色に塗装して仕上げました。黒いボディにゴールドが鈍く光ります。
熟成レザーと真鍮色のコンビネーションは、これまで展開してきたけーすけさんとのコラボ製品でも人気。
こうした重厚感のある素材をバッグのアクセントに用いることで、ナイロンのバッグにありがちなビジネスっぽさを払拭。カジュアルなシーンでの使いやすさを追求しました。
・下部スペースの仕切りの導入
そして、前回の話し合いでけーすけさんが導入を検討していた、クッション材による仕切りも、今回のサンプルから導入しました。
傷をつけたくない機材などはもちろんのこと、バッグの中で動いてほしくないお弁当や旅行で増えがちな細かい荷物にも最適な仕切り。持ち物のサイズに合わせて自由に組み替えることができます。
ここからさらにクッション性の強化や芯材の柔らかさの調節など、最後まで細かい改善点を洗い出していきます。
そして、製品版が完成!
これらの細かい調整を経て、ついに製品版となるバックパックが完成しました。
多数のポケットやアクセス性を上げる構造、仕切りによる細かな部屋分け、カジュアルなデザイン…。
そんな特徴から、開発を進めてきたこのバックパックには「FLOORPACK Flex(フレックス)」と名付けました。
色んな方が色んな用途で使える。
FLOORPACK以上に柔軟な使い方ができるバックパック。
このバックパックがより多くの人に届けば嬉しく思います。
Makuakeでの支援を募集します。
今回の「FLOORPACK Flex」は、Makuakeでの支援を募集します。
皆さんの意見を取り入れながら作り上げたバックパック。FLOORPACKの反響が大きかったからこそ、その良さを引き継いだ今回の製品もたくさんの人に届けることができるはずだと考えています。
支援の開始は1月18日(水)13時から。ぜひ皆さんのご支援をよろしくお願いいたします!
そして、次回の連載最終回では、今回の「FLOORPACK Flex」の詳細な機能やこだわりを余すことなくご紹介していきます。
また、「FLOORPACK Flex」の最新情報は公式Twitterにてアナウンスしていきます。気になる方はぜひフォローを!
前回の記事はこちら!→「vol.2 カジュアルかつ柔軟に。様々な意見をもとに、理想のバックパックが形になった!」
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